深呼吸する言葉

言葉の力

白日日記

metakit2005-05-09

JR西日本事故

  • 事故の後に職員が宴会やったりボーリングということでマスコミは攻撃しているが、日本の社会は、日常的には法治国家ということで法律違反を許さないが、非日常の時は徹底的に情緒社会になるから怖い。会社員が就業時間以後に何をしようと自由なはずだ。個人でカラオケに行くのと会社の仲間とカラオケに行くのと、どう違うのか。非日常の時ほど、原則だけで見ていく訓練をしておかないと、何かあればすぐに戦争になだれこむ危険をはらむ。
  • 僕が驚いたのは、むしろ、JR西日本という会社は、これほど多く慰労会やボーリング大会なんかをやっている大企業だということだ。普段から頻繁にやっていたのだろう。今どきの大企業で、こんなに社員コミュニケーションが成立している企業はないのではないか。鉄道という仕事は、それだけスタッフの交流が必要な仕事なんだと思う。
  • 社員間がコミュニケィティブな組織であるが故に、戦後社会の中では最も強力な労働組合が生まれた。社員組合と天下り経営者の軋轢が旧国鉄の経営危機を生んだ。JR民営化というのは、経営者(国)側の国労動労潰しが最大の目的であり、この流れが、徹底的な「社員洗脳教育」としてシステムになった。
  • 過密ダイア、業務効率化の原因は、圧力である。株式の3割といわれる外資とその手先は、経常利益の向上を声高に経営陣に叫びつづけていたはずだ。郵政民営化の行く末が見える気がする。
  • 日本的なコミュニティ型の企業と、グローバリズムの経済至上主義とがぶつかれば、資本主義社会の中においては、経済主義が上位構造になる。戦後組合運動も内部にさまざまな矛盾を抱えていたが、それが崩壊した今、日本のあちこちの企業の内部で、とんでもない奴隷的人事管理主義が台頭している。アマゾン=蟹工船みたいな本が出た。