深呼吸する言葉

言葉の力

白日日記

metakit2005-09-15

僕は選挙には行かない。僕は表現者として言ってきたことがある。一つは「競争社会を超えよう」ということであり、競争社会の次の社会構造を作りたいと思っている。選挙とは、それ自体が競争であり、競争の勝者が行う政は、口では何と言っても、勝者のための政でしかない。競争社会を否定しようとしている人間が、選挙という競争に荷担するわけにはいかない。もひとつは「参加型社会」ということであり、僕の参加型社会論は、すなわち「代理人批判」である。代理人としての評論家ではなく、すべての人が自分自身の言葉で語ろう、というメディアを開発してきた。政治家とは、最大の代理人である。代理人に任せられなければ成立しないシステムそのものを変えたいと思う。また、政治家という代理人に、何事かを「期待」するような意識を自分の内部で殺そうとしてきた。だから当然、選挙には行かない。今回の選挙で僕が一番のショックを受けたのは自民党圧勝ではなく、投票率が上がったことである。僕は、投票の行かない人たちと、心の中で連携していたつもりだった。もういちど、かのデビッドボウイと同じ声で「stay with me!」と叫びたい。