深呼吸する言葉

言葉の力

白日日記

metakit2005-08-08

僕はものすごく早いうちから自分のテキストをデジタルデータで管理することをしていた。何しろ、最初に買ったのは、シャープ書院の最初の頃の奴で、82年当時で200万円近くした(笑)5インチのフロッピーディスクで、買ったら、インストラクターのお姉さんが来て、操作方法を説明してくれた。73年から写植屋をやっていたので、文字を機械で打つことは慣れていた。これで、自分でメタ日記を書き始めたわけだ。パソコン通信が始まった頃、アスキーネットにいたpatという男に、70年代に僕が書いた原稿をテキスト入力してもらった。ネットに保管するためだ。なんかデータベース用のタグが入っていた。僕が1984年に出した「メディアが何をしたか」という本は、本文がすべてユニットに分かれていて、将来、誰もがリミックス出来るように書かれている。80年頃に「単行本のバラ売りサービス」というのをはじめて、これは読売新聞で記事になったこともある。雑誌に書いていた原稿をリストにして、会員制組織にして、欲しい人にコピーして郵送するというものだ。当然、その後、僕が出した単行本はだいたいデジタルデータで持っている。98マシーンのものが多いので開くのが大変だが。ところがそのデータは不完全なものであることに気がついた。著者がデジタルデータで出版社に渡しても、赤字を入れたり、ギリギリでフィルム修正したりするから、著者の所に残っているデータは最終データではないのだ。赤字を入れた校正用紙なんか残ってないから、今更修正はきかない。結局、最終的に残ったデータというのは、デジタルではなく、印刷された著作本そのものということになる。これは雑誌なんか、特にそうだ。オンブックをやっていると、いろんなことに気がついてしまう。